木村監督より、夏の大会を終えて お言葉をいただきました
2021 struggle
一年ぶりの単独チーム。新1年生選手10名、女子マネージャー3名を迎え、選手16名での夏の大会となりました。昨秋・今春は合同チームでの大会参加でした。一緒に戦った緑丘高校・山田高校には感謝してもしきれません。その感謝と、単独の「菊里」としての参加の喜びを胸にした戦いです。
昨年度夏の独自大会は3年生のためのもの、という前提での開催でしたので、本校もできるだけ3年生のスタメンで戦いました。敗れはしたものの立派な戦いぶりであったと、昨年の手記にも書かせていただきました。が、敗れたその日からが地獄でした。練習試合はもとより、朝の打撃練習も守りが足らず、私も足を引きずりながらボール拾いに参加しました。仕事(教員です)前の運動はこたえる年齢になってきています。走塁や中継など、チームとして必要な練習はあまりこなせず、厳しい状況におかれました。ただし、選手は休むこともだれることもなく、泣き言も言わず、むしろ前向きに練習に取り組みました。私も、「決して見捨てることはしない。君たちがいる限り、私も頑張る。小人数ではあるが、菊里高校野球部は死んではいない、ということを世に示していこう」と伝え続けました。幸い、最上級生の3人は、高い技量があり、「どこのチームでも公立ならレギュラーになれる」と本人たちにも常々伝えていましたし、実際その通りの選手に成長していきました。バッテリーとショートはどこの学校と合同で組んでも不動のレギュラーです。特にエースの左腕投手は、昨夏の失敗(練習のコロナ中断で投げ方も忘れてしまっていました)が身に染みており、春先のけがや不器用さから時間はかかりましたが、素晴らしいピッチャーになりました。夏の好投をご覧になっていただいた方も多いと思います。大会では3人とも十分に力を発揮しました。私が高校野球指導者になって最初に同じチームで御一緒させていただいた森義秀先輩(昭和52年度卒)によく教えていただいたのは、私たちの仕事は生徒の力を引き出すことに尽きる、ということでした。その点では、ようやくその“仕事”を果たせたのかな、とも思います。
この一年間OBOG諸先輩方にもずいぶんと心配させてしまったかと思います。私の不徳の致すところと、申し訳ない思いでいっぱいですが、とりあえず、夏を単独で戦えてほっとした、というのが実感です。正直にいうと上級生が普通にそろっているチームならば…と、残念な気持ちが少なからずありますが。
オリンピックが始まります。「勝つことではなく参加することに意義がある」は有名な節ですが、そのあとに続く言葉は意外にもあまり知られていません。「人生においても大切なのは勝利ではなく奮闘することである」。もうすでに新チームが始動しています。8月4日から市立大会(無観客)、11日から1次リーグです。1年生中心の戦いになるでしょう。一緒にstruggleしていきます。応援よろしくお願いします。
監督 木村好輝(昭和59年卒)